VAN DER GRAAF GENERATOR (Part I)





Refugees




彼らの2枚目のアルバム。タイトル長いです。
当時の邦題は「精神交遊」。
”〜wave to each other”辺りを訳すとそうなるのでしょうか。
初期の作品なのでプログレというよりもサイケデリックなサウンドです。
その中でもこの曲はシンプルなアレンジと美しいメロディーが特徴的。
若者の逃避願望を吐露するような歌詞とキーの高い歌声に
若者の悲痛な叫びを感じます。
”Still Life”の”Pilgrims”と比較しても面白いかもしれません。 

                (2008/6/4)  <ところ>


The Least We Can Do Is Wave To Each Other
(1969)


House With No Door




アルバムの邦題は「天地創造」。
随分大袈裟なタイトルだと思ったら、原題は水素とヘリウムが核融合を起こして
宇宙が作られているというような意味らしい。
マンチェスター大学で理科系を専攻していたハミルらしい発想です。
そういえばバンド名も(でんじろう先生の)理科実験で出てくる例のヤツですね。

このアルバムには”Lost”や”Pioneers Over C”のように
構成のとっちらかったアヴァンギャルドな曲が収録されており、
どちらかといえばマニア向けの作品といえるでしょう。
ただ、その中でこの曲は素直なバラードに仕上がっています。
前作に収録されていた”Refugees”に近い雰囲気ですが
ハミルの歌声が安定している分こちらのほうが聴き易いです。
歌詞は英語としてはそれほど難しくありませんが、内容はなかなか難しい。
色々な人の感想を聴いてみたいところです。
まあ、前期のVDGGに興味のある人は
この辺りから聴いてみるのが良いのではないでしょうか。

                           (2008/6/4)  <ところ>


H to He,Who am the Only One
(1970) 


A Plague Of Lighthouse Keepers




VDGGの最高傑作として名高い4枚目の3曲目にしてラストの超大作。
ロバート・フリップがギターを弾いてるが、全然気にならない位
ピーター・ハミルの狂気的なヴォーカルに引き込まれていく。
(* ̄。 ̄*)ウットリと美声と美メロに酔いしれたかと思ったら
突然攻撃的な錯乱状態に追い込まれる。
そしてなだめる様に優しく囁いたと思ったら、また激しく唸り出す。
これではまるでドメスティック・バイオレンスだ。(苦笑)
本物の暴力はごめんだが(汗)ピーターの声に翻弄されるのは悪くない。
プログレを食わず嫌いの人がイメージするのがこんな曲かも。(^^;)
まさしくプログレの踏み絵。
私は・・・・踏みません。(笑)  

                         (2008/6/10)  <J>


Pawn Hearts (1971)


The Undercover Man




アルバム"Pawn Hearts"発表後解散し、その後再結成して最初のアルバムから。
"Pawn Hearts"までの大袈裟な音作りと異なりアレンジがシンプルになったことが
後期のVDGGの大きな特徴です。
この辺りは解散後再結成までのPeter Hammillのソロ作品に通ずるところがあります。
David Jacksonのブラスと地を這うようなHammillのヴォーカルで
アルバムの始まりを告げるこの曲は後期のVDGGを代表する一曲と言ってよいでしょう。
奇を衒った展開もなく朗々と歌い上げるHammillのヴォーカルは、
"Still Life"以降の深みのある歌声を予感させます。
他のパートもソロ重視というよりはアンサンブル重視で聴き易さが増しています。
ラストのHugh Bantonのオルガンは荘厳の一言。

                           (2011/3/6)  <tokoro>



Godbluff (1975)


Wondering




後期のVDGGのアルバムの中では最も好き嫌いの分かれそうなアルバムだと思います。
前期の奇を衒った展開もやや復活しているだけでなく、
レゲエのリズムも採り入れたり、Hammillがエレキギターを弾いたりと
新機軸を採用した分、"Godbluff"や"Still Life"にあった聴き易さは
後退した感は否めません。
その中最も哀メロ感を感じさせるのがアルバムのラストに入っているこの曲。
ライヴでも頻繁に取り上げられており、バンドとHammillを代表する一曲です。
ブラスとキーボードの荘厳な音をバックに低音と高音を織り交ぜる
Hammillのヴォーカルが聴き所です。
アルバム中で最も展開が素直で聴き易いメロディなのに
聴き終わった後の感動は深いものがあります。

                         (2011/3/6)  <tokoro>


World Record (1976)


Pilgrims

各曲共通して囁くように歌い始める点と珍しくアレンジが
シンプルなところが印象的なアルバム”Still Life”のファーストナンバー。
「私たちは皆巡礼者だ」というメッセージを
賛美歌のようなメロディーに乗せて力強く歌い上げます。
唸ったり声が裏返ったりするところがあるので
ややハミルファン向けですが、曲をぐっと盛り上げる迫力ある歌声は
一度嵌ってしまうともう他の歌手では満足できません。


My Room(Waiting For Wonderland)




祝ニューアルバム(”Trisector”っす)、祝来日公演(チケット高けぇ・・・)ということで
投稿したVdGGは、プログレファンでも避けて聴かない人もいるほど灰汁の強いバンド。
敬遠されがちな原因はダークでへビィな雰囲気だけでなく、
とっちらかった曲構成とあまり上手でない演奏、
そして唸るようなボーカルにあるのでしょう。
このアルバムではそうした要素が薄いため比較的聴き易く、
しかもほぼ全曲哀メロ向き。

そんなアルバムの4曲目であるこの曲はPeter Hammillのソロでも
よく演奏されているハミルファンにはお馴染みの曲。
イントロはDavid Jacksonのサックス。
あまり上手くはないのですが味のある演奏です。
中盤では尺八風?な音も聴けてこの枯れた感じは嗚呼侘び寂びの世界。
そして主役のハミル。
低音で囁く様に歌い出し徐々に哀愁を感じさせる高音を生かした歌に変化します。
聴きたくなくても耳に捩じ込んでくる様な迫力ある歌唱だけでなく,
情念たっぷりに歌えるのもハミルの魅力なんですよね〜。
                              (2008/6/4)  <ところ>


H to He,Who am the Only One
(1991)



NEXT(Part II)


Van Der Graaf Generator Official HP


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