They Shoot Horses Don't They?
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最近図らずも魂を奪われてしまったのが彼らの再発CD。 前々から「いいらしい」とは聞いていたのだが、これほどとは...。 それは、一曲目のイントロが流れてきた瞬間、確信となった。 のっけからファンク、とは行かないまでも大変腰の入ったR&B。 この「いい音出してるんだけどどこまでも貧乏」な感じは間違いなく、 一晩いくらで食ってきた場末のハコバンの音だ。 まさにイギリスのニック・ニューサー。 その後の展開もバラッドに行ったりフォーク調だったり、 器用貧乏ぶりを見せつけてくれるのだから、もう涙で前が見えない。 そしてラストの本曲である。 この曲は「ひとりぼっちの青春」という映画に題材を採っていて、 当時イギリスとオランダで大ヒットしたらしい。 第二次世界大戦も間近の大恐慌時代、ハリウッドで行われたダンス大会に 翻弄される貧しい若者たちの影が曲の波間に浮かんでは消える。 「カルーセル(回転木馬)......」とヴォーカルが歌うところでは ストリートオルガンの音が鳴ったりするベタな仕掛けも満載で、 ひたすらノスタルジックで侘しくて薄幸。 そんな職人芸の世界はルーベッツにも通じるのだけど、 密室的で底抜けに明るい彼らとは対極の世界だ。 しかし、一度聴くと耳から離れない、不思議な吸引力があるところは同じ。 まさになるべくして「一発屋」となった、しみじみと泣ける良い曲である。 <fxhud402> |
Downtown Tonight(1976) |
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