Lady Rachel
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この文章を書くにおいて自宅にあるCDをチェックしようとしたところ どうもコレクションが散逸してしまっているらしい。 人に貸しているのか、兄に売っ払われてしまったのか・・・ とりあえずU2の新譜とともに入手した"Unfairground"と手元にあるもので いくつか紹介したいと思います。 内容に曖昧な点があることはご容赦を。 まずはこのソロ・デビューアルバムの代表曲から。 実はCDが手元に無いものの流石にこの曲はよく憶えているというほどに印象的です。 確かクレジットではオーボエが入っていたので おそらく最初のイントロはオーボエでしょうか。 寂しげなイントロがその後の展開を期待させます。 Kevin Ayersの牧歌的とも言える低音ヴォイスと比較すると その後の展開はちょっと大袈裟すぎるアレンジにも感じます。 むしろ近年のライヴでのようにシンプルなアレンジのほうがこの曲には相応しい。 (2009/4/8) <ところ> |
Joy Of A Toy (1969) |
May I ?
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私が初めてKevin Ayersの曲を聴いたのはこの曲からでした。 それまではSoft Machineのベースを務めていたということしか知らず、 たまたま私のCaravan好きを知った知り合いが この曲の収録されたアルバムを貸 してくれたのが Kevin Ayersにハマるきっかけとなりました。 早速アルバムを掛けると一曲目にこの曲が入っています。 まずはKevinのギターとMike Oldfieldのベースがちょっと懐かしくフォークっぽさもあります。 そしてKevinの低音ヴォイス。 決して上手いとは言えないのですが、何か暖かみと寂しさが同居した歌声です。 街角で見かけた女性に声を掛けるという他愛の無い歌詞とも相性ピッタリ。 途中に入るDavid BedfordのアコーディオンとLol Coxhillのサックスが実にお洒落。 抑制された静かな演奏はジャズ風味もたっぷりです。 この時から私はこの一曲を聴いただけですっかりKevin Ayersのファンになってしまいました。 (2009/4/8) <ところ> |
Rheinhardt and Geraldine/Colores Para Delores
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オルガンのリフレインから渋いベースとサックスの格好良い絡みで始まる2曲目。
Kevinの渋い歌声に合わせたブルース風な作風には、 現段階での最新作である"Unfairground"でも似たような展開の曲があり、 Kevin Ayersにとってはひとつの得意の展開であるのかもしれません。 但し時代を感じさせるのはその後のミュージックコンクレート風なアレンジ。 今と比べるとやや時代かかった雰囲気があるのは否めません。 (2009/4/8) <ところ> |
Shooting At The Moon
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アルバムの最終曲にしてアルバム同タイトル曲。 脱退したSoft Machineの雰囲気を色濃く残しているなあと思っていたら、 初期のSoft Machineの曲の再演です ("Jet Propelled Photographs"なるDaevid Allen在籍時のアルバムに収録され ている)。 Kevinのソロヴォーカルパートはかなりダークな雰囲気です。 バックもどことなく無機質な演奏でちょっと不気味。 曲の最後に入る音は月の壊れる音なのかはわかりませんが、 歌詞も含めてかなりシュールな作風です。 (2009/4/8) <ところ> |
Shooting At The Moon (1970) |
There Is Loving/Among Us/There Is Loving
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前作の"Shooting At The Moon"に比べるとシンプルなアレンジの曲が多く、
全編にわたりブルースっぽい曲調で統一されたアルバム。 個人的には前作と次作の"Bananamour"、「夢博士の告白」とともにお薦めのア ルバムです。 前作を除けばここに挙げたアルバムはどれも完成度が高いと思います。 まず一曲目のこの曲は幕開けに相応しいスケールの大きな曲。 現段階ではYou Tubeにはupされていないようですが、 是非一度聴いて頂きたいなあ。 Gongで管楽器を担当していたDidier Malherbeが参加しているせいか ちょっと大袈裟なアレンジで、 一瞬Pink Floydの"Wall"を思わせるようなハードなギターとの絡みが印象的で す。 (2009/4/8) <ところ |
Song From The Bottom Of A Well
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あまりにも不気味なジャケットと区切りの無い不思議なタイトルが目を惹くアルバムから。
哀メロというよりもはやホラーがかったメロディと歌声は真夜中に聴くと本気で怖いかも。 間奏で入るノイズのような激しいギターはKevin本人の手によるもの。 (2009/4/8) <ところ> |
Whatevershebringswesing
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ちょっと長めのアルバム表題曲。
牧歌的というKevinのイメージぴったりの緩やかなバラード。 アルバムのジャケとは裏腹にこういった曲が入っているからKevin Ayersは止め られないのです。 渋いベースに始まりMike Oldfieldの絶品ギターが静かに絡みます。 Kevinの歌声は"Song〜"とは打って変わってあの優しくて渋いものになっていま す。 (2009/4/8) <ところ> |
Whatevershebringswesing (1972) |
Shouting In A Bucket Blues
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ライヴでは演奏されることの多い曲として知られる「いとしのバナナ」からの2曲目。 以前You Tubeで流れていたのを見るとOllie Halsallがギターを弾いていました が、 このアルバムではGongのギタリストとして有名なSteve Hillageがギターを担当 。 Steve Hillageのファンの間ではあまり彼らしくない音だと言われているようですが、 やはりギターソロには光るものを感じます。 Kevinの歌声はYou Tubeのライヴでは結構爽快でしたが、 アルバムのほうは緩〜い感じなのでズッコケ無い様に。 (2009/4/14) <ところ> |
Decadance
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Shouting〜"に引き続きSteve Hillageがギターを弾くやや長めの曲。 Gongの"You"のアルバムでトランステクノ風と称された(?)Hillageのギターが聴けます。 Kevin Ayersのアルバムはシンプルな曲以外はどことなく古臭いアレンジが気になるところですが、Hillageがギターを弾くこの曲はそういった時代性を感じさせません。 ただその分Kevinの歌声がやや埋没しがちなのがちょっと残念。 やっぱり曲が長すぎなんでしょうか。 プログレファンには嬉しいのでしょうけれど。 (2009/4/14) <ところ> |
Bananamour (1973) |
Didn't Feel Lonely Till I Thought Of You
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Kevin Ayersのアルバムの中では最もプログレ色の強い作品から。
アルバムは前半軽快でポップな小曲からスタートして、 後半は18分を超える「夢博士の告白」と小曲の二曲で構成されており、 徐々に盛り上げていく展開が心憎い作品となっています。 ゲストミュージシャンも多数で、元Velvet UndergroundのNicoや 元King CrimsonのMicheal Jilesのほか、 同時期にTempestにも参加していたOllie Halsallが参加しています。 この曲はそのOllie Halsallがリード・ギターを披露した作品です。 You TubeではPoliceのAndy Summersをゲストに迎えたライヴで Ollie Halsallが爽快なギターを奏でていますが、 このアルバムではもっとゆったりした演奏となっています。 You Tubeでの演奏を期待した人にはちょっと肩透かしかも。 むしろこのスタジオ版はブルースっぽいKevinのヴォーカルに おかずの多いOllie Halsallのギターフレーズが乗っかるのを堪能するのが 正しい楽しみ方かもしれません。 (2009/4/15) <ところ> |
Everybody's Sometime And Some People's All The Time Blues
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ゆったりとしたテンポの渋いブルース。
この曲では"Shooting〜"以来度々ギターを披露してきたMike Oldfieldの 延びのあるフレーズが印象的です。 優しく寄り添うようなピアノも哀愁感たっぷり。 低音が響くKevinの歌声はやはりブルース向きと改めて認識させられる一曲です 。 なお、Brian EnoやJohn Cale、Nicoがゲストとして参加した ライヴアルバム"June 1,1974"にも収録されており、 ここでもMike Oldfieldのギターを聴くことができます。 (2009/4/15) <ところ> |
The Confession Of Dr.Dream
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邦題は「夢博士の告白」(だったと思いますが・・・)。
4つのパートに分かれた組曲形式の力作。 まずは不安感を掻き立てられるような不気味なアコギに始まり、 その後に続くKevinとNicoによるデュエットが前半のメイン。 ここのデュエットは"Whatevershebringswesing"に収録されていた "Song From The Bottom Of A Well"を凌ぐ不気味さ。 ちょっとGenesisを思わせるような"Invitation"が終わると 曲中最も長い"The One Chance Dance"へ。 静かなエレピに続き囁くようにKevinの歌が始まります。 牧歌的な歌が続くかと思いきやMike Oldfieldの"Tubular Bells"にもあったような叫び声で一転。 Soft Machineっぽいオルガンの反復フレーズが流れてきます。 このオルガンはMike Ratledgeによるもの。 Soft Machineの"Six"、"Seven"の雰囲気に近いです。 無機質な感じながらも呪術的なグルーヴ感があるのがRatledgeらしいところ。 オルガンの音が混沌の内に消えていくと最後の"Dr.Dream Theme"へ。 前のパートとは異なりKevinの不気味な歌声で終わります。 プログレチックというだけでなく、各ゲストの個性も垣間見える点で プログレファンだけでなく万人にお薦めの一 曲です。 (2009/4/15) <ところ> |
The Confession Of Dr.Dream (1974) |
Cold Shoulder
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前作"Still Life With Guitar"から15年ぶりに発表されたアルバムから。 前作の渋い雰囲気はそのままに多彩なゲストを起用して作られた作品。 若手は殆どわかりませんが、Phil ManzaneraやHugh Hopperなどの お馴染みの顔 も参加しており、内容は手堅い印象も受けます。 おそらくKevin Ayers本人よりも周りのほうが気合入れて作ったんだろうなあと いう印象。 まずは渋いバラードのこの曲。 牧歌的な一曲目もKevinの歌声にはピッタリですが、 この曲のような ブルースっぽさを残した曲では彼の低音が何とも言えぬ哀愁を醸し出します。 長いキャリアから滲み出る渋さは寂しげな歌詞にも深みを与えています。 (2009/4/15) <ところ> |
Baby Come Home
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噂ではKevin Ayers本人はこのアルバムを最後の作品と位置づけているらしいですが、
キャリアの最後を飾る作品としてはかなり良い出来と言って良いと思います。 この曲はKevinのオフィシャルホームページでも紹介されているもので、 アコースティックギターとアコーディオンによるシンプルな作品。 サビで流れるトランペットの音が何とも懐かしい音を出しています。 でもやはりアコーディオンの音がこの曲でも良い味出しているんですよね。 歌詞もとてもシンプル。 この"May I ?"にも通じる分かり易さがKevinの良さと言えます。 デュエットしているのはBridget St. John。 ブリティッシュ・フォークを代表する女性シンガーだそうですが、 恥ずかしながら彼女のソロ作品は聴いたことがありません。 "Shooting At The Moon"とかMike Oldfieldの"Ommadawn"に入っているのは 何度も聴いているんですが・・・ (2009/4/15) <ところ> |
Unfairground
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淡々としたKevinの歌声と間奏の盛り上がりとのミスマッチ感が絶 妙な作品。
"Unfairground"という遊園地や人の集まる場所という意味とは 対義語のタイトルからも連想されるわかったようでわかりにくい歌詞とも 符丁があっているような。 音の面ではイントロから続くアコースティックギターに不思議なグルーヴ感が あります。 メインはこのアコギとベースにドラムと非常にシンプルなアレンジです。 間奏部ではあの名曲"May I ?"でも使われていたアコーディオンが使われていて、 "May I ?"が好きな人間にとってはやはり嬉しい。 (2009/4/15) <ところ> |
The Unfairground (2007) |
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