GODLEY&CREME





The Sporting Life




彼らの初期のアルバムの中で最も地味な扱いを受けているのは
おそらくこの"L"なんじゃないかと思います。
デビュー作の"Consequences"はまあ売れなかったとはいえ
彼らのやりたかったギズモを使った音楽を作った訳で
旧来のファンもそれなりに納得したのでしょう。
それに比べるとこちらはよく分かりません。
英語版のウィキペディアを見ても前作はジャンルがプログレなのに対して今作はノージャンル。
音はどの曲を聴いても今まであまり聴いたことの無いようなマイナー感が溢れています。
分かり易くないという意味ではプログレチックでもあります。
それも同時期にメジャーなプログレバンドが揃って日和っていたことを考えると
かなりのチャレンジャーです。
1曲目のこの曲はアルバムの中で最も長くごった煮のようなサウンドです。
10cc時代の「パリの一夜」を思い起こさせるようなコーラスでスタートすると
サビの部分とも言えるタイトルを歌います。
その後はフュージョンチックなインプロ。
以後Kevinの低音ヴォーカルや呪術的なコーラスをバックに歌うLolの高音ヴォーカルは
いかにもこの二人らしいヘンテコサウンドです。
この時期のプログレでは物足らなかったって人、挑戦してみます?

                             (2009/6/15) <ところ>


L (1978)


An Englishman In New York




"Englishman In New York"っていえばあの男前のStingが歌ってたやつだよね、
と思ったらイントロからして全然違うじゃん。
よくタイトルを見てみるとこちらには"An"が付いていますねぇ。
でも発表された年はこちらのほうが早いからタイトルのオリジナリティは
二人のほうに一日の長ありでしょうか(意味が違う ?)。
曲はそれぞれ全く違っていてStingは渋いJazz風味のメロディに英国紳士を歌った歌詞。
メロディも良いけどちょっと現代社会を皮肉ったような歌詞が渋いんですよ。
それに比べるとこちらはマリンバとトランペットによるビッグバンドスタイルで
なんだかヘンテコ。
歌詞が皮肉っぽいのは同じでもこちらのほうがエグイ。
被り物をしたバンドをバックにKevinが歌うPVもヘンテコで秀逸。必見です。

                              (2009/6/15) <ところ>


Freeze Frame (1980)


Under Your Thumb




"Wedding Bells"とともにイギリスでシングルヒットした曲。
"Wedding Bells"が70年代ソウル風の作品であるのに対して
いかにも80年代といった無機質なシンセ音が特徴的です。
この二人組みの曲は歌詞が肝となっていますが、今回はホラー。
女性の怨霊についてのストーリーで普通に恐いからビックリ。
この二人組みのことだからヒネってギャグに走ったりしているんではないかと
思ったんですがね。
Kevin Godleyの淡々とした歌声に対して
疾走する列車を思わせるシンセの響きがなかなか美しい。

                             (2009/6/15) <ところ>


Wedding Bells




今HMVでこのアルバムの在庫を調べたら"Freeze Frame"のアルバムと
ワンパックで売られているんですね。
一時廃盤状態だったのでこの2枚が一気に手に入るってのはお得ですよ。
って物知り顔してますが実は私の趣味でこの曲を紹介している訳では無いんだなぁ…。
家には何枚か彼らのアルバムがあるのですがおそらく全て友人から借りたもの。
返さなきゃいけないんだけれども誰から借りたのかよく憶えてない…。
まあ私も貸したまま返してもらってないアルバムが沢山あるのでおあいことし ますか。
Godley & Cremeというと10ccの片割れとしてしか知らなかったのですが、
いやあ毒吐きまくりで笑っちゃいますね。
この曲もメロディはまあ普通に70年代ソウル風なのですが歌詞が哀メロです。
いやメロではないですね。哀歌詞です。
でも嘆きの中身が酷い。
各々で歌詞は調べてほしいのですが要は結婚したくない男の話なのです。
通常タイトルから考えればハッピーな歌詞を推測するものですが、
間逆を望む男の話なんてねぇ…。
メロディとの落差が大きいところは10ccと本当に変わりません。
シングルヒットした曲なのでYou TubeなんかでもPVが見られると思います。
映像作家としても名を馳せる彼らのヘンテコぶりをお楽しみください。

                             (2009/6/15) <ところ>


Ismism (1981)


Cry




Godley & Cremeを語る上ではこの曲は外せないでしょう。
特に人の顔が次々と入れ替わるというPVはMichael Jacksonの"Black Or White" にも
使われたほどの秀逸なアイデアでした。
ただ映像作家としてはポリスの「見つめていたい」などの素晴しいPVを多く残 していて
これだけがクローズアップされるのはちょっと不満。
やはり曲があってのPVです。
その点この曲では及第点というところでしょうか 。
歌詞は、まあこれは失恋の歌と言ってよいでしょう。
それをスローなバラードに乗せて歌っています。
普通のバンドならそれだけで十分なんですが、この二人組みなら
もう一ヒネり欲しかったなあと不遜にも思ってしまったりして。

                             (2009/6/15) <ところ>


The History Mix Volume 1 (1985)




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