Giant
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多くのプログレファンからの評価では 超絶技巧派の玄人好みのバンドという印象が強いのですが、 個人的には風変わりだけど結構ポップなバンドというイメージを抱きます。 彼らのデビューアルバムの冒頭を飾るこの曲は そのような彼らの特徴を凝縮した作品です。 初期のアルバムではヴォーカルはデレク、フィルのシャルマン兄弟と ケリー・ミネアがとっていますが、ここではデレクのソウルフルなヴォーカルが聴けます。 デレクの歌声はプログレというよりもハードロックや黒人音楽が似合いそうな本格派で この辺りがそこらのマイナープログレとの違いといえま す。 メロディーは総じて重苦しい感じなのですが、 曲展開が複雑で全体としては軽い印象を残すという奇妙な構成になっています 。 アイデアが盛り沢山で10分くらいあるんじゃないかと思わせる曲作りは、 プログレの悪しき習性とみるかそれとも単純に面白いと感じるか 是非一度聴いて考えてみるとよいのではないでしょうか。 そうすれば自分にプログレの適性があるかわかるかもしれません。 (2008/10/2) <ところ> |
Funny Ways
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アルバムからの2曲目。 リードヴォーカルはケリー・ミネアでサビをデレクがとるという変則体制です 。 ケリーのヴォーカルは繊細な感じですが高音が出るため、 曲がしっとりと落ち着いた感じになります。 メロディーは相変わらず重苦しく曲展開も複雑ですが、 楽器の構成がアコースティック中心でしっとりとしたケリーのヴォーカルにピ ッタリ。 かと思えばデレクのパートでは大袈裟な演奏が戻ってきたりと これまた盛り沢山。 (2008/10/2) <ところ> |
Isn't It Quiet And Cold ?
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このアルバムの中では一番好きかもしれません。 リードヴォーカルをケリーがとった可愛らしい小品。 アコースティック中心という点では”Funny Ways”に似ていますが、 ヴァイオリンとケリーの歌声が優しい雰囲気を醸し出しており やや重苦しい曲の多い本アルバムの中では当に異色の作品です。 とはいえマリンバの音が入ったりと技巧派の面目をしっかり保っているところ は流石です。 (2008/10/2) <ところ> |
Gentle Giant (1970) |
Black Cat
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黒猫をテーマに変拍子に乗ってひとつのモチーフを ギターやストリングスで時にはユニゾンでまた時には掛け合いで 最初は妖艶に、途中は遊び心満載で延々と繰り返している。 この独特の揺らぎ感がたまりません!(笑) 終盤に猫の鳴き声まで出てくる懲り様。 控えめなヴォーカルやコーラスまでもがハイテク! (2009/8/19) <J> |
Acquiring the Taste (1971) |
Runaway
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白黒で統一されたジャケットがとても格好良い5作目のアルバム 。 シャルマン兄弟の内フィルが脱退したもののパワーはダウンしていません。 個人的な感想として初めてこのバンドを聴かれるという方には このアルバムか 次作の”The Power and The Glory”をオススメします。 アルバムのオープニングを飾る本曲はガラスを叩き割る音で始まります。 このガラスを割る音が次第にメロディーを作り上げていくという凝ったイントロです。 音の印象は初期の頃と比べるとかなりデジタルな雰囲気といえるでしょう。 元々奇妙な軽快感がある音作りでしたが、重苦しさがなくなった分 複雑なリズムが強調されて独特の軽さを生んでいると思います。 意外とKing Crimsonの”Discipline”辺りに近いイメージがあります。 (2008/10/2) <ところ> |
A Reunion
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ケリー・ミネアがヴォーカルをとる小品。 デジタルな曲が多い中で如何にもアコースティックな仕上がりの曲です。 ケリーがヴォーカルをとるとこういった作品が多いようです。 繊細なヴォーカルですが低音は結構耳に残るような心地よさがあります。 軽快なロック作品に偏らないのがこのバンドの良さといえます。 (2008/10/2) <ところ> |
In A Glass House (1973) |
Aspirations
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何故今まで哀メロにGentle Giantが無かったのかと考えると、 やはり哀メロ向きの曲が少ないことが一因なのでしょう。 王様のジャケットが素敵なこのアルバムにおいても同じようなことが言えます 。 一寸聞いた感じではとてもポップなのですが 、何か分かり易さに欠けるところがある。 これは曲の細かい所ではかなり複雑であることと 演奏力が高すぎるせいによるものなのかもしれません。 ケリーが歌うこの美しいバラードでは初期の重苦しさを引きずるようなところ があり、 その分哀メロ度は高め。 音数を少なくしてヴォーカルの実力で勝負したことが成功しています。 それにしてもケリー・ミネアの歌声は心に染み入ります。 (2008/10/2) <ところ> |
No Gods A Man
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イントロだけを聞くと一寸変わってはいるものの ジャズロック風の作品かと安心してしまうのですが、 ヴォーカルが入るとビックリするほどの複雑なコーラスが待っています。 これライヴではどうやって演奏するんだろうと考えてしまいます。 メロディだけ追うと意外にもシンプルなバラードという印象なんですけどね。 (2008/10/2) <ところ> |
Power and The Glory (1974) |
On Reflection
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Gentle Giantは時期により音楽性の変遷が結構激しいため、 ファンの間でも好きなアルバムに相当の違いがあると思われます。 私は5作目からこの7作目までがとても気に入っており、 本作は5作目の”In a Glass House”から始まる軽快な音作りの集大成のような作品であると思います。 この曲は哀メロ天国LINK先の某サイトで絶賛されているものです。 まずデレクのアカペラに続くコーラスワークがとても素晴らしい。 コーラスが終わるとケリーの独唱。そしてコーラス。また独唱。 楽器演奏を聴かせるプログレバンドは腐るほどいますが、 これだけ歌声を聴かせるバンドはなかなか居ません。 最後はテクニカルな楽器演奏で締め。 格好良過ぎますね。 (2008/10/2) <ところ> |
Free Hand (1975) |
Design
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”In a Glass House”から続く軽快な音作りがまた一歩進んだ印 象のアルバム。 しかしまだまだヘンテコポップは健在です。 この曲でもお得意のコーラス(CDのスリーヴにはchantとしてある)から始まり ケリーのリードヴォーカルが絡むというお馴染みの展開が繰り広げられます。 だたこれまでのクラシックやジャズを下地にしたメロディではなく よりシンプルなものになっておりやや不気味な印象も抱きます。 ラストのドラムとコーラスの掛け合いは見事の一言に尽きます。 (2008/10/13) <ところ> |
Interview (1976) |
As Old As You're Young
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前半はケリーがリードヴォーカルを務め、後半はデレクがサビを 歌ういかにもGGらしい曲。 リズムも複雑でこのアルバムの中でも最もかつてのGGを感じさせる曲となっています。 これまでと異なる点といえばメロディがシンプルとなっているところです。 この素朴なメロディと複雑なリズムの対比が実に面白い。 じっくり聴いてみるとなかなか良い曲です。 (2008/10/13) <ところ> |
The Missing Piece (1977) |
It's Only Goodbye
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最初この曲を聞いた旧来のファンの嘆きは なんだか分かる気がします。 あまりにもベタベタなバラードなんだもん。 別にGGが演らなきゃならない音楽じゃないだろ、と私も思いました。 でも慣れてくるとそれほど悪い曲では無いと感じます。 そもそも演奏は上手いのだから悪いわけは無い。 これはこのアルバム全体について言えることでしょう。 ただ彼らの持ち味といえた複雑なリズムやチャント・黒人音楽の導入といったものを 消し去ってしまったのは痛かったなあと思うのは私だけでしょうか。 (2008/10/19) <ところ> |
Giant For A Day (1978) |
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