FIVE FOR FIGHTING




Superman( It's Not Easy)

言うなればアメリカ版「地上の星」である。
オルタナ畑出身のシンガー・ソングライター、
ジョン・オンドラジックによる一人バンド・プロジェクト、
ファイヴ・フォー・ファイティングのアウェア・レコーズ移籍第一弾となった
このシングルは、心ある音楽ファンの支持をえてリリースから約二年間
じわりじわりと売れ続け、知る人ぞ知る名曲として記憶される...かと思われた。

しかし、皮肉にも9月11日、あの事件がこの曲の運命を大きく変えた。
その日を境にラジオ曲へのリクエストは引きを切らず、
評判は僚原の火のごとく全米に広がった。

"スーパーマンだって本当は飛ぶのが恐ろしいのかも知れない。
人は色々なしがらみの中で生きている。
その中で自分自身であり続けるのって、難しいよね...。"

穏やかなピアノのイントロに導かれて現れる繊細な「うた」は、
全米の家庭に一人はいる名も無きスーパーマンと、
その活躍を知る無数の人々の心に染み渡った。
そして残酷な運命に弄ばれた彼らにとって、
それは必要な体験だったのだ。

続くアルバム"America town(タイトル曲や"Something about you"など、
良質な楽曲を多数含む)"も大ヒットし、日本でもリリースされた。
しかし、何事にも控えめなこの男は、入った印税を車や豪邸にではなく、
寂しくなった自分の前髪の補強に充てたのだった。
その効果は、大ヒットを受けて撮り直された
新しい"Superman"のクリップで確認することができる。

そして、後世の歴史家はこう書くのかも知れない。
「この曲のヒットが、アメリカ合衆国が世界に示した
史上最後の良心であった」と...。      <fxhud402>


America Town 2000年

                           


               

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